TOP >> 失敗から学ぶトラブル事例集
悪徳リフォーム業者による被害は大抵が突然現れる訪問販売によるもの。無料点検を銘打って家に上がり込み、「傷んでいる」「このままでは危ない」と契約を強く迫るケースがほとんどです。中には公共機関など信頼できる機関名を名乗って無理矢理点検する業者もいます。被害に遭わないために、まずはよくあるトラブルを見ていきましょう。
「ただいま屋根の無料点検キャンペーン中です!」ということで屋根を見てもらうと、傷んで割れ、剥がれた瓦のポラロイド写真が……。「これがお宅の屋根の状態です。今すぐ修理しないと、雨漏りが起きますよ!」と言われてしまうケース。
瓦職人が無料キャンペーンと銘打って人の家の屋根に登ることはありません。中には、自分で瓦を蹴って破り写真を撮る業者や、あらかじめ撮った傷んだ瓦と同じような家を狙っておしかける業者もいるのです。
耐震性能を無料診断するという訪問業者に見てもらったところ、「このままでは倒壊する」と言われて補修を依頼。しかし専門家に相談したところ、「簡単な補強しかされておらず、耐震性能はあまり上がっていない」ことが発覚するケース。
普段見ていない床下に潜って見てもらい、「このままでは危ない」と言われると信用してしまいがちですが、そこを狙ってわざとパフォーマンスをする業者はたくさんいます。
一人暮らしの親元に帰省すると、たくさんのリフォーム契約書が見つかった。聞いてみると、「シロアリとか雨漏りとかが危ないと言われたから直してもらった」とのこと。同じような工事が何回も行われていて、一千万円近くを支払っているというケース。
一戸建てに暮らす一人暮らしのお年寄りは悪徳業者の格好のターゲットです。「危ないですよ」と言われると不安になり、業者に言われるがままに契約して預貯金から支払いをしてしまいます。年金支給日を狙うというさらに悪質なケースもあります。
水道局の担当者が吸水管を点検するというので頼んだところ、「老朽化している」とのこと。「サビが水に出てしまっているかもしれないので無料で水質検査をします」と薬品を使って水を調べ、「やっぱりサビが出ていました。このままでは健康被害が出ます。浄水器を使われていますか?」と浄水器まで売りつけられてしまうケース。
水道局が吸水管を無料点検することはありません。また、浄水器を売りつけることもありません。水質検査の手口も怪しいものです。
「外から見たら家が傷んでいる、このままでは家が傾く」と上がり込み、連日のように訪問して雑談などで信頼を積み上げては次々と不具合を指摘し、クレジットでリフォーム契約を締結。「契約に必要だから」と土地建物の権利書を要求して持ち出し、複数の書類に紛れて土地売買契約書にも印を押させ、そのまま無断で土地建物を売り渡して雲隠れ。
連日の訪問で信頼を得ていくというのはよくある手口です。それが一人暮らしのお年寄りであればなおさら信じ込んでしまうでしょう。その上で行われた非常に悪質なケースです。リフォームの契約に土地建物の権利書が必要になることはありません。